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この作品はシェアワールド「らいか大作戦」の一部である
【 MOE-DOLL根幹設定】並びに『DOLL王国と惑星連合との同盟』を最終的に予定されているされている、
【若葉のDOLL 萌ゆる戦乙女】を根幹作品とする

【若葉ワールド】

を前提として書かれた作品です。
DOLLについてより詳しくはこちら
大本である【らいか大作戦】は、
こちらを 参照してください。

この作品の設定は「M・O・E-DOLL」に準拠しておりますが、メインとなるストーリーとは一切関係ありませんのでご了承ください。



裏エプルの実態!?

keyswitch



 とある森の中・2人の少女が休憩をしていた。
 1人は漆黒の軽装備の少女・もう1人は純白の同じく軽装備…と言っていいのだろうか、まるで柔道着のような装備をした少女だった。
 ワイエプルとジュデッカ。
 2人はQUEENの勅命により、この辺境の惑星に降り立っていた。


 この星の住民は、星自体を食いつくさんと言わんばかりに環境を破壊していた。DOLLにとってはこれは黙って見過ごせるはずはなかった。普通であれば、星に住む知的命体全てを同化するのがこういう場合は基本…なのだが、今回は少しばかり事情が違っていた。
 この星の住民のほとんどが、自然を愛し・育てようとする心を持っていることにDOLL達は気づいたのだった。だが、とある特権階級・まぁ、簡単に言ってしまえば国王1人が、この世界を破壊しようとしていたのだった。
 もちろん国王自身は星を破壊するつもりはないのだろう、だが、この調子で自然破壊を続ければ、近い未来に星自身が滅びるのは火をみるよりも明らかだった。
 そして運が悪いことにこの星は、君主制・国王が絶対の権力を握ってしまっていた。国王の命令は絶対であり、それに逆らえる人物がいなかったのがまずかった。国民はいけないことだと解りつつも従うしかなかったのだ。

 そこでDOLL王国は、この国王のみを同化・もしくは捕縛すれば全てが解決すると判断。隠密理に事を運ばせるために、ワイエプルに勅命を発することとなった。
 とはいえ、そこはまかりなりにも国家・単身で見つからずに内部に進入して、国王のみを捕縛するのは難しいと判断して、コキュートス四天王の中でも情報処理に長けて・なおかつ戦闘能力も高いジュデッカを一緒に連れていく事にしたのだった。

「ワイエプル様ぁ、ちょっと疲れちゃいました。一休みしませんか?」
「…本来なら極力時間をかけたくないところだが…流石に辺りを警戒しながら進むには精神的に限界があるな。
 それにお前にも、辺りの情報の処理をさせ続けてしまっているし…無理をしてもいい結果は出ないな。
 よし、一休みするか」
「はいで〜す♪」
 と言うことで、2人は王宮に近い森の中で、辺りを警戒しつつ休憩をしているところだった。



「すまんな、ジュデッカ。忙しいはずのお前に無理を言ってしまって」
「いいえ。ワイエプル様と一緒にお仕事できるのなら喜んでお供しますよ♪」
「私におべっかはいらないぞ。お前だってコキュートス殿からの命令があって忙しい身なんだろう?
 確かに仕事も大事だが、体をこわしてしまっては元も子もない。休めるときは休んでおくべきだ。とりあえず今回の勅命が終了したら、私の方からコキュートス殿に頼んで休みをもらえるように言っておく」
「き・気にしないでくださいぃ。ボクは大丈夫ですよぉ。
 それに休みをもらうくらいなら、ワイエプル様に稽古を付けてもらった方がいいです♪」
「お前達も充分強いさ。無理はするな」
「わっかりましたぁ」
 ジュデッカ自身は、ワイエプルと一緒にいられる方が嬉しいのだが…流石にいつも一緒にいられるわけではないので、こういうときはある意味彼女にとっては至福の時間なのかもしれない。

「あ、いいものがありますよ♪」
 そういってジュデッカは、花柄のついた水筒を取り出す。
 ワイエプル自身は、DOLL独特の『子供じみた』と言うと言い過ぎかもしれないが、DOLL標準の備品は嫌いで、基本的にオリジナルのアイテムを持ち歩いているのだが、ジュデッカはDOLL標準の備品を使用している。
「とある星でお友達になったミオちゃんがくれたんですが…その星では名産の飲み物だそうです。結構美味しいんですよ〜♪
 ワイエプル様も飲んでみませんか?」
 ジュデッカは、水筒のコップにその飲み物をついで、ワイエプルに渡す。
 ワイエプルはその匂いをかいで…
「これは…アルコールが混ざってるな。酒か?」
「そうですぅ。でも、アルコール度数は高くありませんし…それにDOLLコアやナノマシンには、この飲み物はなんの不具合も起こさないのは確認済みですよ♪」
「それは…そうだろうが………」
 ワイエプルは、少し後込みをする。

 もちろん、ワイエプル自身がお酒が飲めないわけではない。それにDOLLは見た目『子供』ではあるが、アルコールを飲んではいけないという決まり自体はない。
 ただ飲むお酒と言えば、『シャンパン』や『御神酒(おみき)』といった、特殊な儀礼時に飲むくらいなのだ。それ以外はほとんどといっていいくらいアルコール類は口にしない。もちろん食事の調味料としてはよく使われるが、それをそのまま飲む習慣はない。
 まぁ、例外的に『ウイスキーボンボン』などというお菓子もあるにはあるが…これはほとんど手に入らない高級品と言ってもいい。
 それに、ワイエプルはDOLLになる前の知識として『多量のアルコールな判断力を鈍らせる』と記憶していた。DOLLになった後もその記憶に従い、基本的に戦う前にアルコールなどを取ることはなかった。

「できれば…アルコールは遠慮したいのだが…」
 そう言って、ジュデッカに返そうとするワイエプルだったが、
「大丈夫ですよぉ。ボクも少し飲みましたけど、それを飲むと判断力や情報処理能力が僅かですが上昇するんですよ。
 もちろん飲み過ぎちゃうと急激に低下しちゃいますけど、これくらいなら、問題ありませんよぉ」
 それを聞いて『酒は百薬の長』などというどうでもいい単語を思い出す。
 確かに、傭兵時代に同じ戦場で戦っていた大人が、判断力上昇の為と称してアルコールを飲んでいたことを思い出す。もっともこの場合は、ほとんどが『戦闘の恐怖の克服』の為なのだが、流石にそこまではワイエプルも知らなかったらしい。

「そう…だな。では少しだけ…」
 流石に断りきれなくなったワイエプルは『まぁ、口を付けるだけくらいならいいか』と思って、一口その飲み物を飲む…
「ね・ね・ね・美味しいでしょう?」
「…そうだな。確かに美味いな」
 そう言いながら…一口だけのはずが、受け取ったコップに注がれていた飲み物を全て飲み干してしまった。
「これはいけるな。出来ればもっと欲しいのだが」
「あ、はい♪」
 差し出されたコップに、飲み物を注ぐ。彼女としては、自分がワイエプルのために用意した飲み物を飲んでもらえること自体が嬉しいらしい。
「ジュデッカ、もう1杯ちょうだい♪」
「は〜い♪」
 そして…持ってきた水筒の中身が空になるまでワイエプルに飲ませてしまった。
「あ…ワイエプル様、すみません。もう無いんですけど…」
「え〜? ジュデッカちゃ〜ん、もっとちょうだいよぉ♪」
「ごめんな………え・え・え・え・え・え・・・・ええ〜〜〜!?」
 ここにいたって、ジュデッカはワイエプルが『変』になったことに初めて気づいたらしい。

「ねぇねぇ、ジュデッカちゃん。もっとないの〜?」
「え・え?………ええっと………母星に戻ればまだあった…はず…ですぅ」
「じゃあじゃあ、すぐに母星に戻ろーよー」
「だ・だめですよぉ、ワイエプル様ぁ。勅命を受けてるんですから、それを終わらせてからじゃないと」
「やんやんやん・様なんて付けちゃダメだよぉ。あたしのことは『エプルちゃん』って呼んで♪」
「エ…エプルちゃん!?」
 完全に我が耳を疑うジュデッカ。まぁ、誰だってあのクールなワイエプルを知っているものにとっては信じられない姿であり言動であろう。
「それじゃあ、お仕事終わらせてすぐにかえろ〜ね♪
 しゅっぱ〜つ♪♪♪」
「ま・まってくださいよぉ〜ワイエプル様ぁ」
「だから〜『エプルちゃん』だよぉ」
「そ…それは………」
 ワイエプルの言動に引きながらも、走り出したワイエプルの後を必死でついて行くジュデッカだった。



 ………どうやらワイエプルは完全に『隠密理に』と言うことを失念してしまっているらしい。
 一直線に王宮・国王のいる場所へと進んでいった。
「不審なものが王宮に向かっているぞー!」
「捕まえろー!。無理なら殺してもかまわん!」
 既に王宮は蜂の巣をつついたような大騒ぎだった。それもそのはず、2人はこっそりどころか、堂々と正面入り口から走り込んでいたのだから。

「あ〜ん、あたしの邪魔しないで〜」
 そういうとワイエプルはどこからともなくステッキ状の武器を取り出す。もっともその形は、武器と言うよりも『魔法少女のステッキ』そっくりだったのだが…
「え〜〜〜い♪」
 ワイエプルがステッキを振った直後、信じられないことが起こる。
「な…何なんだ一体」
「お、おまえ…その頭は一体」
「お前こそ」
 兵士達は大パニックに陥ってしまったのだった。
 それもそのはず。兵士達の頭には、イヌ耳・ネコ耳・ネズミ耳・ウサギ耳・キツネ耳等々、ありとあらゆる動物の耳・いわゆるけも耳が生えていたからだった。
 自分の頭に動物の耳が生えた上に、周りにいる味方の兵士達全てにけも耳が生えて…平気でいられる兵士はただの1人もいなかった。全員が全員パニックになるのも無理はないだろう。
「大成功〜〜〜♪」
「待って下さいよ〜、ワ…エプルちゃ〜ん!」
 パニックに陥った兵士の中を何の苦もなく2人は一直線に国王のいる場所へと走っていった。
 もっとも、この状態になってもワイエプルのオムニパシー能力は健在らしく、まるで普通に走っているように軽快にステップを踏むワイエプルに対して、ジュデッカはパニックになった兵士の間をすり抜けるのに苦労していた。


 そしてワイエプルが一足先に、一切の抵抗が無くなった王宮を駆け抜け、国王がいる部屋へとはいる。そこには1人の男がいた。
「あなたが、悪の親玉ね?
 このミスティカル・エプルちゃんが成敗してあげるんだからぁ♪」
「誰だお前は・と言うか、何なんだ一体」
「問答無用!・え〜い♪」
 ワイエプルがステッキを振る。その直後、国王の姿が…

 遅れて飛び込んできたジュデッカが見たものは、
「…何をしているんですか? ワイエプル様?」
「だから、エプルちゃんって呼んで〜」
 そこには、一匹のハムスターを捕まえようと格闘しているワイエプルの姿があった。
「そのハムちゃんは一体…?」
「いや…その〜
 悪の親玉をちっちゃくすれば捕まえやすいかな〜なんて思って、適当に変身させたらこうなっちゃったのぉ。
 あーーーっ! ジュデッカちゃんの足下に逃げちゃったよぉ。早く捕まえて〜〜〜」
「は・はいーーー!」
 その後…悪戦苦闘して、ハムスター・もとい、国王を捕まえることが出来たのは、30分ほどの時間が経過した後だった。



「おわったおわったぁ♪ さー、早くかえろう♪ そしていっしょに例の飲み物を飲もうね〜♪」
「わっかりましたぁ。あ、でも報告書は…」
「ジュデッカちゃんに任せるよ〜
 母星まで10時間あるよね。眠くなっちゃったからおねんねさせてね〜♪」
「は〜い。おやすみなさい、エプルちゃん♪」
「あたしだけごめんね〜 おやすみ〜♪」
 そして、ワイエプルは寝室へと向かうのだった。

 時は流れて、後少しで母星へ着くという頃、ワイエプルがジュデッカのいるコックピットへ姿を現す。
「ジュデッカ………」
「あ、起きたのですか、エプルちゃん♪」
「…誰だ? その『エプルちゃん』というのは…まさか私のことか?」
「え・え・え…えーっ!? ワイエプル様、元に戻られたのですか〜?」
「元に戻った? どういうことだ?」
「??????」
 完全に混乱しているジュデッカだった。まぁ、混乱しない方がおかしいと言えばおかしいのだろうが。
「ところで、例の勅命はどうなったのだ?」
「それはもう、ワイエプル様の活躍で、一件落着してますよぉ♪」
「うーん…おかしいな。ジュデッカと休憩したところまでは記憶があるのだが…それ以降が思い出せない。
 ………私も疲れがたまっているのだろうか?」
 思い出せない・と言う言葉を聞いて、ジュデッカはとっさに(これは隠して置いた方がいい)と判断する。
「そ・そうですよぉ。
 もうすぐ母星に着きますから、ゆっくりと休んで下さい」
「済まないな」
「気にしないで下さい♪」
 胸の内の動揺を必死に隠すのがやっとのジュデッカだった。もちろんワイエプルにはその動揺は見え見えなのだが、何故動揺しているのかがさっぱり解らないために、いまいち釈然としないのだった。
 結局ワイエプルは『自分自身が疲れているためにジュデッカが心配してくれているのだろう』と自己完結したらしいが。






 報告書と捕獲されたハムスター(1匹)を受け取ったコキュートスは………完全に頭を抱えてしまった。
 確かに彼女や一部のカーディナルは、ワイエプルに裏人格が存在していることを知っていた。そして、裏人格が表に出ている間は『ミスティカル・エプル』と名乗り、魔法を使えると言うことも・さらにいえば、裏人格の時のことはワイエプル自身は全く覚えていない事も知っていた。
 だがそれは、ある特殊な条件下でしか表に顔を出さないはずだった。
 とある星で生産される特殊なアルコール類・『日本酒』と呼ばれる中でも『泡盛』と言う種類のアルコールを摂取しない限りは出ないはずなのだ。
 まさか、それがこんな形で出てしまうとはコキュートスにも考えが及ばなかったらしい。

 結局、コキュートスは、箝口令を敷かざるをえなくなった。そして、その報告書にあったアルコールはDOLL母星への輸入を禁止されることとなった。
 もっとも、今回勅命を出した星の住民達は、その後は自然を大切にしているので、DOLLが常駐してまで管轄する必要はないと判断・全てをその星の住民に委ねることとしたために、ほかのDOLL達にワイエプルの事は知られることはなかった。
 唯一、そのことを知ってしまったジュデッカだけに『絶対に今回の件は口外しない』ように確約を取りつけ、今回の報告データーは全て廃棄処分されることになったのだった。
 救いなのは、今回禁止したアルコールがまだ母星では全く知られておらず、全てが極秘裏の内に物事を進められたことだろう。


 唯一カーディナル以外でワイエプルの秘密を知ったジュデッカは…
「クールでかっこいいワイエプル様も素敵だけど…エプルちゃんになったワイエプル様も可愛かったなぁ♪」
 それから、ジュデッカがワイエプルを見る目が微妙に変わったのは言うまでもない。そして、ジュデッカの私室には………例のアルコールがまだしっかりと、そして大量に残っていた。
「輸入は禁止されちゃったけど、所持している分には問題ないよね〜〜〜♪」






すみません…壊しすぎました。
自分のキャラとはいえ…やりすぎたなぁ(汗)


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